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消化器外科

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肝がんについて

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概要・特色

肝癌には、肝臓から発生する原発性肝癌と、多臓器の癌からの転移性肝癌があります。原発性肝癌は、肝細胞から発生する肝細胞癌と胆管細胞から発生する胆管細胞癌(肝内胆管癌)があり、肝細胞癌が95%を占め、胆管細胞癌は稀です。肝細胞癌は、B,C型ウィルス性やアルコール性慢性肝炎や肝硬変を主体とした障害肝を背景として発生することが多いのが特徴です。

cf.肝切除術の対象となる疾患には下記のようなものがあります。
(1) 原発性肝癌(肝細胞癌、胆管細胞癌、混合型肝癌 など)
(2) 胆道癌(肝門部胆管癌、胆嚢癌、上・中・下部胆管癌など)
(3) 転移性肝癌(大腸癌からの肝転移など)
(4) 良性腫瘍(肝血管腫、肝線種、肝嚢胞 など)
(5) 肝膿瘍 など

当科における最近の肝臓領域手術症例数(2008年~2013年7月)

術式別症例数(2008年~2013年7月)

グラフ 術式別症例数(2008年~2013年7月)

原疾患別症例数(2008年~2013年7月)

グラフ 原疾患別症例数(2008年~2013年7月)

腹腔鏡(補助)下、開腹下肝切除術別症例数(2012-2013年7月)

グラフ 腹腔鏡(補助)下、開腹下肝切除術別症例数(2012-2013年7月)

原発性肝癌(肝細胞癌)の診断と治療

当院では、「科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン」の肝細胞癌サーベイランス・診断アルゴリズムに従い、診断やフォローアップを行っています。肝細胞癌と診断された場合には、「原発性肝癌取扱い規約」の進行度分類、肝障害度を総合的に評価し、「科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン」の肝細胞癌治療アルゴリズムにしたがって治療方針を決定しています。

参考資料 「科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン」肝細胞癌治療アルゴリズム

図 「科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン」肝細胞癌治療アルゴリズム

「原発性肝癌取扱い規約」進行度分類
  T因子 N因子 M因子
StageⅠ T1 N0 M0
StageⅡ T2 N0 M0
StageⅢ T3 N0 M0
StageⅣ A T4,
T1,T2,T3,T4
N0
N1
M0
M0
StageⅣ B T1,T2,T3,T4 N0,N1 M1
  T1 T2 T3 T4
(1)腫瘍個数 単発
(2)腫瘍径 2センチメートル以下
(3)脈管侵襲なし(Vpο,Vvο,Bο)
(1)(2)(3)
すべて合致
2項目合致 1項目合致 すべて合致せず
肝障害度
  A B C
腹水 ない 治療効果あり 治療効果なし
血清ビリルビン (mg/dl) 2.0未満 2.0~3.0 3.0超
血清アルブミン (g/dl) 3.5超 3.0~3.5 3.0未満
ICG-R15 15未満 15~40 40超
プロトロンビン活性値 (%) 80超 50~80 50未満

2項目以上が該当した肝障害度をとります。2項目以上の項目に該当した肝障害度が2ケ所以上に生じる場合には、悪いほうの肝障害度となります。

転移性肝癌の治療

転移性肝癌に対しては、原疾患(大腸癌、胃癌など)の治療指針に従い、肝切除術による転移巣の切除を行っています。

国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター 消化器外科 では

上記の如く、「科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン」の肝細胞癌治療アルゴリズムにしたがって治療方針を決定しています。
肝癌に対する肝切除術は、肝臓の解剖学的理由(右肋骨の奥に存在し、背中側に固定され、非常に血流の豊富な出血しやすい臓器である)から、従来、下記のような大開腹(40センチメートル以上の皮膚切開)を余儀なくされ、肝切除が安全に行われるようになった今日でも患者さんにとっての大きなデメリットでした。腹腔鏡下肝切除は1991年に世界で初めて施行され、本邦では1993年に初めて施行された後、徐々に症例数が増加してきました。昨今の手術器具の進歩に伴い、腹腔鏡下肝切除は、さらに安全で低侵襲な手技となり、2000年に高度先進医療、2006年に先進医療となり、2010年4月には施設に対する条件付きで保険診療として認められました。

当院では、2012年2月施設基準を取得、広島厚生局の認可を得て腹腔鏡(補助)下肝切除を開始いたしました。2013年9月までの時点で、肝癌に対し約30例の腹腔鏡(補助)下肝切除術を実施し、手術創の縮小、入院期間の短縮を実現しております。腹腔鏡下肝切除は、開腹創を全く設けない完全腹腔鏡下肝切除と腹腔鏡を補助的に使用し、開腹創を最小限(10~15センチメートルの皮膚切開)にする腹腔鏡補助下肝切除に大別されます。当科では、個々の症例での肝癌の部位や大きさを考慮し、手術の安全性、癌の根治度を担保することを第一に、可能な限り開腹創を小さくし、体への負担を小さくする低侵襲手術を第一選択の術式として治療を行っています。
(再肝切除または開腹歴のある患者様では、腹腔内の癒着の程度などを考慮し、手術方針を決定しています)

2012年は、当科での肝切除術計32例のうち、10例(31%)を腹腔鏡下で実施いたしました。2013年は、7月までの時点で肝切除術計22例のうち、14例(64%)で腹腔鏡下手術を実施しています。
これまでの臨床経験で、腹腔鏡下肝切除は、術後鎮痛剤の使用回数の軽減、入院期間の短縮などのメリットが示されています。

腹腔鏡下肝切除手術の術中写真

肝切除に適応される皮膚切開

図 左からメルセデス切開、逆L字切開、J字切開、腹腔鏡補助下、腹腔鏡下

手術創写真

写真 左から J字切開(従来型)、腹腔鏡補助下肝切、完全腹腔鏡下肝切

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