脳腫瘍このページを印刷する - 脳腫瘍

担当診療科

脳腫瘍とは

『脳腫瘍』は、「頭蓋骨」で囲まれた中にできた腫瘍の総称で、原発性脳腫瘍と転移性脳腫瘍の2つに分けられます。

原発性脳腫瘍には、脳の細胞から発生した腫瘍の他、脳を覆っている膜や脳神経、下垂体などから発生したさまざまな種類の腫瘍があります。そのため治療は、腫瘍の種類や患者さんの状態に応じて行われます。
治療には、腫瘍を切除するとともに種類を確認するための手術の他、放射線照射や抗癌剤や分子標的治療薬などの投与による薬物療法があります。
脳腫瘍の代表的な腫瘍である脳の細胞から発生した神経膠腫(=グリオーマ)の内、悪性のものは脳の中にしみこんで(=浸潤)発育していくため、腫瘍の摘出度をあげるために5-ALA(5-aminolevulinicacid)による術中腫瘍蛍光診断を用い、また全摘しえた後には脳の中に留置することができる抗癌剤「ギリアデル」を敷き詰め、治療効果の向上を心掛けています。放射線による治療は放射線治療科と協力し行っていますが、2011年度からは照射野内の放射線の強さに強弱をつけ、腫瘍に対して集中的に照射を行うことができる『強度変調放射線治療(IMRT:Intensity Modulated Radiation Therapy)』で治療を行っています。

転移性脳腫瘍に対しては、腫瘍が小さいものや多発性の場合には放射線治療を行っていますが、腫瘍が大きかったり脳圧亢進を伴っている場合には、手術にて腫瘍を切除しています。

脳腫瘍手術件数

* 2007年1月から2021年11月までの脳腫瘍手術件数;343例

術中写真

悪性神経膠腫

5-ALAによる術中腫瘍蛍光

蛍光した部分の摘出

腫瘍摘出後

摘出後に留置したギリアデル

転移性脳腫瘍

摘出前

摘出後