悪性黒色腫このページを印刷する - 悪性黒色腫

担当診療科

皮膚科でのがん治療について

最新がん統計のまとめ

診断される数(2018年) 980,856例(男性558,874例、女性421,964例)
死亡数(2019年) 376,425人(男性220,339人、女性156,086人)
5年相対生存率(2009~2011年) 64.1 %(男性62.0 %、女性66.9 %)

皮膚がん

診断される数(2018年) 24,079例(男性12,391例、女性11,688例)
死亡数(2019年) 1,702人(男性848人、女性854人)
5年相対生存率(2009~2011年) 94.6 %(男性94.4 %、女性94.6 %)

※人口あたりの罹患率は19.0 例(男性20.1 例、女性18.0 例)(人口10万対)
※人口あたりの死亡率は1.4 人(男性1.4 例、女性1.3例)(人口10万対)
国立がん研究センターがん統計より

皮膚がんでは他のがんに比べ、5年相対生存率が高いです。
これは見える部分(皮膚)に癌ができるため早期発見しやすいことも大きな要因でもあります。

皮膚がんが頻度の高いものとして
・ 基底細胞がん
・ 有棘細胞がん
・ 悪性黒色腫
・ ボーエン病
・ 血管肉腫 などがあります。

基底細胞がん

有棘細胞がん

悪性黒色腫

ボーエン病

*見た目だけでは判断が難しいことも多く、ダーモスコピー、皮膚エコー、皮膚生検などを外来で行います。

皮膚がんのステージ分類

一般的に早期がんであれば手術で取り切れることが多く、術後は経過観察のみとなることが多いです。
進行がんではより深部にも転移巣があり、手術で切除できれば切除しますが切除困難な場合は、術後追加の抗がん剤、放射線、免疫チェックポイント阻害剤での治療が必要になります。
また手術ができない場合は抗がん剤、放射線、免疫チェックポイント阻害剤での治療になることもあります。

皮膚がんの治療

皮膚がんの治療の基本は
① 診断
② 病期診断(がんは限局しているか、リンパ節や内臓などに転移していないか)
③ 外科的切除
④ 外科的切除が困難な場合は放射線治療や抗がん剤治療、免疫チェックポイント阻害剤などがんの種類に応じて選択します。

当科での皮膚悪性腫瘍切除術実績

2020年 22名
2021年 35名

※多発例では重複あり

当科での手術症例のがん種別内訳

2020年~2021年での当科での外来化学療法患者さんの内訳

*早期がんの段階での受診が多く、外来化学療法が必要な患者さん数は全体の中では少ないです

皮膚がんについて

皮膚がんは一般的に見える場所にできるため早期発見しやすいです。
早期の段階で切除ができれば、転移のリスクは下げれます。

皮膚がんの治療は基本的は外科的切除が第一選択となります。
しかしそれ以外にも放射線治療、抗がん剤治療、免疫チェックポイント阻害剤での治療など多岐にわたり、進行がんでも予後(生存期間)の延長も可能になりつつあります。