卵巣がん・子宮頸がんこのページを印刷する - 卵巣がん・子宮頸がん

担当診療科

当院の婦人科がん診療の変遷

当院はがんセンターであることから、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、腟がん、外陰がんなどの悪性疾患の診療にはとくに力を入れています。また他院での診断や治療方針に関して、当院医師の考え方をお知らせするセカンドオピニオン外来を設置し、婦人科でも多くの方が利用されています。
また、当院は日本婦人科腫瘍学会専門医修練施設であり、豊富な婦人科癌診療の実績を有しています。過去5年間では婦人科浸潤がん手術を年平均60例、子宮頚部初期病変に対する円錐切除術を年平均30例施行しており、中四国でもトップレベルです。特に子宮頸がん治療では、全国でも数少ない強度変調放射線治療(IMRT)を導入し、きわめて副作用の少ない放射線治療が可能です。日本婦人科腫瘍学会は婦人科がんの診療に携わる医師らにより構成される特定非営利活動法人(NPO)ですが、当院には学会に認定された婦人科腫瘍専門医が在籍、診療を行っており、同時に専門医の養成も行う修練施設にも指定されています。また、日本がん治療認定医機構の暫定教育医、がん治療認定医、日本臨床細胞学会の細胞診専門医も在籍しており、がん診断の精度管理の一役を担っております。
また、当院では日本や諸外国のガイドラインに基づいた治療やケアを実践、さらに、多くのがん臨床試験(治験、医師主導型試験)に参加しており、婦人科がんの新しい治療法の確立に寄与しています。当科はJCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)、JGOG(婦人科悪性腫瘍化学療法研究機構)、SGSG(三海婦人科癌スタディーグループ)などの全国規模の臨床試験グループに参加しています。これらのグループでは現行の標準的治療法の再評価や新薬の使用を含めた将来の標準的治療の立案を行い、これらに対する臨床試験を行っています。臨床試験は子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんそれぞれに複数の試験が施行されており、当科で治療の一環としてこれらの臨床試験のいずれかに参加していただくことで、医学の発展に貢献していただくと同時に他院に先駆けて新規の治療を受けることが可能です。
さらに、当科ではがん診療に関する専門技能をそなえたスタッフによるチーム医療を行っています。
当院はがん診療の基幹病院としてがんの集学的診療を行うための全科横断的な設備、制度を備えています。病棟はもちろん、外来化学療法室にはがん化学療法やがん性疼痛に関係する認定看護師や薬剤師が配置されており、感染症、栄養、褥創、緩和ケアの観点からも担当医師、看護師、薬剤師らによる定期的な回診、検討が行われています。また、治療を行う上で発生する社会的なご相談は専門職が承っております。

おもな対象疾患

婦人科悪性腫瘍のおもな対象疾患としては、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、腟がん、外陰がんなどがあげられます。

過去5年の治療成績

婦人科悪性腫瘍のおもな対象疾患としては、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、腟がん、外陰がんなどがあげられます。

  2016 2017 2018 2019 2020
卵巣癌・腹膜癌 26 26 17 14 11
子宮体癌 28 24 27 33 26
子宮頸癌 18 10 6 15 7
その他の癌 2 0 3 1 2