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独立行政法人国立病院機構における病院機能を高度又は専門医療に一層特化し、その果たす役割を適切かつ効果的に遂行する観点から、当院は次のとおり位置付けされる。

高度総合医療施設 政策医療実施とともに、高度で総合的な医療機能を備えた施設
基幹医療施設 がん
専門医療施設 循環器、精神、成育、内分泌・代謝、肝
その他の政策医療施設 エイズ、災害医療
(1) がん診療(中国がんセンター)
  1. 地域がん診療連携拠点病院
    中国地方がんセンタ-として中国グループにおけるがん医療の中核施設
    診療、臨床研究、教育研修、情報発信の機能を持つ基幹医療施設
  2. 腫瘍検討会(ツモ-ルボ-ド)
    昭和48年の発足以来1900回を数えた後、平成24年より複数診療科での分散開催
    毎年200回以上開催
  3. 総合的がん診断機能
    画像診断、内視鏡診断、病理診断、臨床検査
    1.5テスラMRI、64列MDCT、MRI、CT、RI、超音波診断など
    PET-CT稼働(2015年11月より)
  4. 集学的治療
    高精度強度変調放射線治療(IMRT、トモセラピー、中国四国地方初)
  5. 化学療法センター
    外来がん化学療法(平成14年から17床で開始し、現在19床で運用)
    がん化学療法看護認定看護師を含めて3名の専任看護師
    クリティカルパスを使った抗がん剤の標準治療
  6. 緩和ケアセンター
    緩和ケア病床19床(平成12年より)
  7. リエゾン回診
    精神科医師、うつ病看護認定看護師、心理療法士(平成24年より)
    がん患者と医療従事者の精神的問題に対処
  8. 臨床研究部設置
    がん研究を主な対象として昭和57年に設置
    8研究室:腫瘍病理、免疫応用科学、低侵襲がん治療、精神神経科学、予防医学、先進医療、腫瘍統計・疫学、分子腫瘍、がん患者病態生理、先天代謝異常
    治験管理室:治験推進の中心
  9. がんゲノム医療
    令和元年6月
    がんゲノム医療について、中核拠点病院と連携の指定を受ける
(2) 救急医療
昭和45年
救急医療センター設置(院内)
昭和50年
脳卒中・心筋梗塞を対象中心とする
内科系救急病棟設置
(交通外傷主体からの転換・結核病棟廃止)
昭和54年
救命救急センター設置
ICU6床、CCU4床、HCU19床(個室3床)無菌室1床
令和元年度
救急外来受診 11,196名
緊急入院   4,449名(39.7%)
(3) 成育医療
昭和60年
母子医療センター開設
平成11年
広島県地域周産期母子医療センター認定
平成20年
広島大学による呉市内産科集約化
呉医療圏公的病院としての治療
ハイリスク妊婦
ハイリスク新生児
新生児集中治療室(NICU)
(4) 循環器医療
昭和50年
脳卒中・心筋梗塞を対象中心とする
内科系救急病棟設置により、
救命救急医療の重要な部門と位置づけ
平成16年
呉心臓センター開設
心臓血管外科とのチーム医療体制
平成19年
64列MDCT導入
患者負担少の心臓CTによる冠動脈評価
冠危険因子症例の外来スクリーニング
安全な冠動脈インターベンション
平成20年
急性心筋梗塞地域連携パス導入(全国に先駆けた活動)
呉二次医療圏循環器医療の質向上への貢献
高齢者心不全に対しての心臓リハビリテーション取り入れ
平成26年
循環器科医師および心臓血管外科医派遣医局の変更
冠動脈インターベンション施術数増加
(5) 医師卒後教育
初期臨床研修
(弾力的な研修)
目標:
基本的な診療能力を身につけること
1年目:
内科系、救急を中心
2年目:
将来専門とする診療科を中心に関連の診療科で研修
または、選択必修の科をすべて研修
実際の研修:
屋根瓦方式
一学年上の研修医のもとで基本的な臨床技能の指導を受ける
問題指向型のカルテ記載
EBMに基づく治療などを習得、実践
数多くのカンファレンスで知識共有
「呉クリニカルフォーラム(年3回)」での発表能力を養成
CPCレポートを1人一症例担当し、総合的学習と重点的学習を体験し、文献整理能力を習得
後期臨床研修(専修医)
(35専修医コース)
(1)「専修医Ⅰ」選択診療科での基礎領域を学ぶ3年間
(2)「専修医Ⅱ」選択診療科の基礎領域(3年間)
(3)臓器別分野など、より高い専門領域に特化された2年間を加えた計5年間コース
新専門医研修 基幹施設:内科、総合診療科(平成29年度~)
(6) 国際医療協力
昭和63年
外国医師の臨床研修を行う病院指定
平成20年
呉国際医療フォーラム(Kure International Medical Forum: K-INT)開始
毎年7月開催
主な参加国(海外):シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、
台湾、韓国、アメリカ、ロシア、イギリス
姉妹病院縁組:
タイ国ラジャビチ国立病院(2009年2月):病院スタッフ相互訪問
タイ国クィーンシリキット病院(2010年8月): 同上
米国マサチューセッツ総合病院病理科(2014年7月):K-INT参加
インドネシアアウダヤナ大学整形外科(2016年7月)
中国首都医科大学附属北京世紀壇病院(2017年7月)
韓国インジェ大学病院(2018年10月)
(7) 研究活動
臨床研究部
肺がん・乳がん・大腸がん中心として、形態と遺伝子変化の関連
エピジェネチィックな遺伝子変化免疫応答などについて、臨床病
理学的ならびに分子遺伝学的研究
精神科領域においては、がんを中心とした患者の鬱状態に対して
分子的解析
診療科
症例の検討、集積によるがん治療研究
先進的治療に伴う先駆的研究
治験・臨床試験への積極的関与
多施設共同研究、特定疾患研究
研究支援
治験獲得資金の有効利用
学術活動費支援
英文校正補助
(8) 医療情報システム
一人生涯1番号1カルテ制 昭和44年より総合病院としては全国に先駆けて実施
オ-ダリングシステム導入 平成17年7月
電子カルテ導入 同年10月
DPC導入 平成18年
電子カルテとDPC登録システムの連動
経営管理機能を含めた疾病情報システム
平成28年度よりDPC対象医療機関 Ⅱ群
外来がん登録開始 平成19年
電子カルテの更新 平成23年9月
シンクライアントによる仮想化とICカード利用
セキュリティと利便性を両立した診療環境構築
電子カルテ情報を臨床現場にフィードバック
データウェハウス活用
褥瘡管理や退院支援などチーム医療に活用
医師事務作業補助者(MA) 医師業務の負担軽減
平成22年よりMAによる退院時サマリー作成支援開始
平成26年:全退院患者の約1/4を上記支援
医師の診療録誤記載を指摘できるレベル
病歴管理室 DPC登録と退院時サマリーの連動性向上
がん登録システムの精度向上
がん患者予後追跡調査

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